箱根登山バス

▲ 箱根登山バス B070号車 関本/2016.5.7

【運行エリア】

神奈川県小田原市・足柄下郡箱根町ほか

【概要】

現状の箱根登山バスのルーツは、1913年営業開始の小田原電気鉄道（箱根登山鉄道の前身）の貸自動車業、1914年開業の富士屋自働車の貸自動車業に端を発する。

特に富士屋自働車は貸自動車業のほかに乗合自動車への参入も検討しており、小田原電気鉄道が1919年6月に湯本〜強羅間の登山鉄道の運行を開始したのに対抗し、国府津〜宮ノ下・宮ノ下〜箱根町間の乗合自動車の運行を開始する。両社は乗客争奪のために運賃値下げなどを行っていたが、1923年の関東大震災で甚大な被害を受けた。

その後も乗客争奪戦が繰り広げられたが、1933年に箱根登山鉄道のバス部門が富士屋自働車に譲渡され、「富士箱根自動車」と改名した。しかし、1942年に戦時中の強制統合に伴い箱根登山鉄道に合併される。

戦時中は多くの路線が不要不急路線に指定されたが、戦後に順次再開。路線拡張も図られた。また、西武グループとの競合により、伊豆箱根鉄道（駿豆鉄道）エリアへの進出も図られた。

しかし、1970年代以降はモータリゼーションに伴う道路環境の悪化により利用者の減少が始まり、通勤通学輸送路線の開拓や中型車の導入、新規需要の開拓を図っていた。

1990年代後半からは再編が開始され、1996年に秦野市内の路線が湘南神奈交バスへ移管。1998年には沼津・三島地区の路線を沼津登山自動車に分社化。2002年には再度改編が行われ、沼津登山自動車の所有する路線を沼津東海バス（沼津登山東海バス→東海バスオレンジシャトル）へ譲渡し、残る箱根登山鉄道のバス部門を沼津登山自動車へ譲渡させ、現社名の「箱根登山バス」に変更。

2004年度には競合関係にあった西武グループとの協力体制が構築され、バス停名の統一・系統記号の設定、伊豆箱根バスとの共同運行の実施などが行われている。

【Webサイト】

箱根登山バス（https://www.hakone-tozanbus.co.jp/）

【掲載車輌リスト】※各車両の写真は車号のリンクからご覧ください。